質問と回答一覧
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Q1 フケはどうして出るのですか。
A1 皮膚は約4週間で生まれ変わっていくものですから、ある程度フケは出るものです。
しかし、毎日洗ってもフケが出たり、肩が白くなるようであればフケ症と考えられます。
原因はシャンプーなどの脱脂力が強過ぎてなる場合と頭皮にフケ菌が繁殖している場合などがあり、それぞれに合わせた対策が必要です。
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Q2 カユミはどうして出るのですか。
A2 原因別に大きく分けると2つ考えられます。
第1は皮膚に炎症がある場合でアトピー性皮膚炎や接触性皮膚炎などです。
接触性皮膚炎の一つとして顔につける化粧品、シャンプーなどが原因のこともあります。
第2は皮膚に炎症がないのにカユミが出る場合です。
その中で、よくあるのが、高齢化に伴い皮膚の保湿力が落ちて起こる場合です。
その他に考えられるのは内蔵疾患などが影響していることもあります。
それぞれの原因によってとるべき対策も異なってきますので、原因に思い当たることがなく、長く続く場合には皮膚科医などに相談してみることをお勧めします。
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Q3 シャンプーにはどのようなものが入っているのですか?安全なのですか?
A3 シャンプーは化粧品の技術基準によって作られていますから、化粧品と同じレベルの安全性は確保されています。
洗浄剤(界面活性剤)が主成分で、これに保湿剤、増粘剤、増泡剤、溶解補助剤、コンディショニング剤(シリコーンポリマーなど)、金属封鎖剤、pH調整剤、防腐剤が一般的に配合され、特殊成分としてフケ取り剤、消炎剤、香料などが加えられることがあります。
これだけの機能を持つ素材を必要としますが、それぞれ専門の素材を加えず、他の成分でその機能を満たすことも良く行なわれます。同じ洗浄剤、保湿剤でも色々ありますので、シャンプーの素材の組合せは無限に近くなります。
世の中に星の数ほどシャンプーがあるのはこのためです。これだけ多くの素材を使いますので素材の選び方によって低刺激性、使用感、環境への影響などに大きな差が出ます。
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Q4 無添加処方とはどういうものですか?これなら安全なのですか?
A4 旧・表示指定成分(別項目として説明しています)を含まないものを無添加処方というのが一般的ですが、「鉱油を添加しない」とか、「〇〇を含んでいません」とか各社が特色を出すためにも使われます。
旧・表示指定成分を決めた経過、その後の運用を見ると無添加処方なら安全とは言い切れませんが、低刺激性化粧品、低アレルギー化粧品では無添加処方のものが多いのも事実です。
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Q5 防腐剤はなぜ必要なのですか?入っていても安全なのですか?
A5 大便の半分は微生物と言われる位に、私達のからだ(皮膚にも)には菌が存在します。菌は私達と共存し、私達をまもってくれている面もあります。
しかし、病原菌などが繁殖しては困るので、シャンプーなどの化粧品では何らかの防腐対策は必要で、各社必ず対策を立てています。
防腐剤が入っていても普通の方にとっては問題がありません。(ある方は敏感肌などと呼ばれます。)
ただ、敏感肌の方、アレルギー性の方は防腐剤と定義されているものを使うとトラブルになることがあるので、他の素材で補うか、加熱など物理的手段を使うなどいろいろな工夫がなされています。
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Q6 弱酸性なら、からだに良いのですか?
A6 人の皮膚は弱酸性ですので商品が弱酸性であることはベターといえます。
TVなどでPRされると「弱酸性」自体に効能・効果があるような錯覚を起こしてしまいがちですが、実際にはそのようなものではありません。
商品に含まれる成分などの刺激性が重要であって、「弱酸性」は肌にやさしい一つの条件を満たしているに過ぎないと考えるのが妥当と思います。
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をご覧下さい。
Q7 旧・表示指定成分とはなんですか?
A7 2001年4月より全成分表示制度が実施されましたが、それまで薬事法により表示を義務付けらていた成分のことです。
表示指定成分の説明として専門書には“香粧品の原料は、一般に無害、無刺激なものですが、消費者の体質(例:アレルギーまたは過敏症など)によっては長期間連用することによりスキントラブルを生ずる可能性があると考えられます。そのような成分については製品ごとに表示が義務づけられています。”と書かれています。
これが正しい理解ですが、この趣旨が正しく生かされず、表示指定成分が何か毒物であるかのように大騒ぎしたり、表示指定成分さえ使わなければ安全であるかのように宣伝に使われているのは残念なことです。
このような事態になった背景には表示指定成分の指定時の取扱いとその後の運用の問題もありますので専門的な立場から補足します。
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Q8 全成分表示はどのように見れば良いのですか?
A8 化学名が並んで驚いてしまいますが、簡単なルールは知っておきましょう。配合している素材の濃度の高い順に書くことになっており、配合量が1%以下のものはどのような順序で書いても良いことになっています。
香料は成分名が多い(化学的に見れば数百種類の化合物の混合物)ので香料と表現されます。その商品でPRしているものが、どの程度配合されているか見当をつけることができます。
全成分表示はひとつの進歩ですが、表示指定成分が埋もれてしまうこと(なかには表現自体が変わってしまったものもある)、医薬部外品では2006年4月より適用されています。表示名は化粧品と異なるものもあります。専門的に見ると問題も多々ありますので、詳しくは
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Q9 天然系とは何ですか?本当に安全なのですか?
A9 天然系には
- 天然物を原料として反応した化合物(石けんなどの界面活性剤)
- 天然物と同一のものを化学合成または微生物を利用して生産したもの(ヒアルロン酸、トレハロース)
- 天然物から特定の成分を取り出した物(ベタイン、グリチルリチン酸など)
- 天然物から抽出したもの(しそエキスなど)
があります。
天然系に多くの方が安心感を持っておられるのは確かで、これは大事なことです。
天然物自体には毒物を含むものもあり、かえって危険な面もあるのですが、人とのながい共存のなかで上手く取捨選択し、時には精製して安全性を確保してきました。
従って、過去の経験が十分に生かされているか、科学的根拠によって安全が確保されているかが重要です。
天然系だからと言って盲信せず、天然系の良さが、どのように生かされているのかを見極めることが必要です。
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Q10 環境にやさしいとはどういうことですか?
A10 本当に環境にやさしいためには次の条件を満たしている必要があります。
- 生分解性が良い環境の微生物により分解されやすい性質です。
- 付着性がないこと石けんカスのように配管に付着しては困ります。
- 発がん性、変異原性がないこと
- 高級感があること
目立たない項目ですが、実際にはこの影響が最大かも知れません。安易にザブザブと使うか、少量大切に使うかで環境への負荷が数倍変わることさえあります。
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Q11 無香料の方が安全なのですか?
A11 香料特に天然の香料は数百種類の化合物から、成り立っていますからアレルギーを起こす可能性は比較的高くなります。
無香料はその点では安全性が高くなりますし、好みとして無香料を選ばれる方もおられます。
一方、化粧品としての心理的効果では香料はあった方が望ましい面もありますので、香料を上手く活用するのも良いと思います。無香料をベースにしながら、体質、体調、お好みに合わせて芳香剤を使い分けるのも一つのように思います。
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Q12 どのようなものなら安全なのですか?
A12 色々な考え方がありますが、私はこう思います。
第1は“安全なものとは自分にあったもの”と考えるのが良いと思います。当たり前のことのようですが、意外にこの基本を忘れているために、不安商法などにひっかかってしまうことがあります。
第2は“100%安全とか誰にでも安全と言うものはあり得ない”ということです。
これも基本中の基本で、人の肌は千差万別で体調、季節などにより変動するものですから100%安全と言うことはありません。
第3は“安全データが揃っていること”です。第1、第2の前提の上でこの項目が満たされていることが重要です。
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Q13 アトピー性皮膚炎について何か良い本はありませんか?
A13 アトピー性皮膚炎については多くの情報がありますのでお客様が迷ってしまわれるのは当然と思います。
そこで、私から見て中庸を得たものと思えるものを選択しました。
この項についての詳細は「あんだんてシャンプー」サイト内のアレルギー・アトピーへの取り組み(アトピー性皮膚炎)をご覧下さい。本だけでなく、インターネット上でアトピー性皮膚炎の解説をしているホームページも紹介しました。
これらの本に記載された内容で、特にご紹介しておきたい「足して10で発病」の考え方につき、別にページを設けました。
詳しいことは解説の項をご覧下さい。または、本の図表を引用したさらに詳しい解説をご覧下さい。
Q14 敏感肌のスキンケアで注意すべきことは何ですか?
A14 アトピー性皮膚炎と共通する部分も多いのですが、そもそも敏感肌とはどういうことなのかという定義も含めて「あんだんてシャンプー」サイト内の私の視点・雑感「敏感肌」、「こすり過ぎ、洗い過ぎ」に書きましたので、詳しくはこちらをご覧下さい。